寵猫是宝|動物病院をお探しなら、長岡京市にある乙訓どうぶつ病院へお任せください。

更新情報

MENU
tel:0759583933
診療時間
9:00~12:00
13:00~15:00
16:00~19:30
受付時間
各診療終了30分前まで
休診日
土曜昼・日曜午後・祝日

寵猫是宝

スタッフブログ

すっかり夏本番、まいにち茹だるような暑さが続いていますね。

「獣医師会が~」というフレーズがテレビのワイドショーから聞こえると、
私はなにも悪いことはしていないのに、なんだか心がソワソワしてしまう石丸です。

前回、ねこちゃんについてのブログ記事を書かせて頂きましたが、今回もねこちゃんの話題です。

2016年のペットフード協会の調査によると、日本のわんちゃんとねこちゃんの飼育頭数の推移は以下のようになっています。


わんちゃんは年々減っているのに対して、ねこちゃんは年ごとの増減はあるものの、少しずつ増えています。
最新の報告では、ついにわんちゃんの飼育頭数よりねこちゃんの飼育頭数が多くなった、と言われています。
ねこちゃんは散歩も必要ないですし、忙しい現代人にとっては飼いやすいのかもしれません。

しかし普段私たちが診察をさせて頂いている体感では、ねこちゃんのご来院は全体の3割程度かなと感じています。

 

私が大学1年生のころ、「せっかく獣医学科に入学したんだから!」ということで、夏休みに地元の動物病院に実習に行かせて頂いたことがありました。

私にとって、家族や友人以外の「動物の飼い主さん」に触れるのは、その時が初めてでした。
診察を見学させてもらいながら、それぞれの動物とその家族の色々な愛情の形を目の当たりにし、自分がこれから就くであろう職業の難しさを改めて考えさせられたことを覚えています。

その中で今でも私の心に強く残っているねこちゃんがいます。

実習も3日目になり、少しずつ仕事を任せてもらえるようになってきた頃。
先生に「待合室の〇〇さんを診察室に呼んでください」と言われ、とびきりの笑顔で診察室の扉を開けると…
待合室の椅子にちょこんと座った一匹のねこちゃんと目が合いました。
そばには誰も見当たりません。

飼い主さんがトイレから戻ってこられるまでの間、私たちはじっと見つめあったままでした。
ねこちゃんを飼ったことがなかった私にとって、ねこちゃんがキャリーに入るでもなく、リードを付けるでもなく、じっと座っていられるというのは驚きでした。

そのねこちゃんは腎臓が悪く、この2-3年ずっと2日に一回は通院して点滴を続けている、とのことでした。
飼い主さんは以前そのねこちゃんの兄弟猫を事故で亡くしてしまったらしく、自分の不注意が原因の事故だったと深く悔やんでいらっしゃいました。
そして今飼っているねこちゃんには自分のできる精一杯のことをしてあげたいと、雨の日も風の日も点滴に通われていたそうです。
動物病院に慣れきったそのねこちゃんは、診察台に乗ると先生に自分から背中を向けて点滴の針が刺さるのを待っていました。

確かに事故は不幸な出来事だったかもしれませんが、その過去から今を大切にする気持ちを感じられたのであれば、それは不幸なだけの出来事ではなくなるのではないでしょうか。

点滴が終わってねこちゃんと飼い主さんが並んで待合室に座っている姿を見ていると、見えるはずのないもう一匹のねこちゃんがそばに寄り添っているように感じ、胸が熱くなりました。

 

私の思い出話が長くなりましたが…
なぜわんちゃんとねこちゃんの飼育頭数がほぼ同じなのに、ご来院される数はわんちゃんの方が多いのか。
色々理由はあると思いますが、そのうちの一つは間違いなく、わんちゃんと比べて、ねこちゃんを動物病院に連れていくことがねこちゃんと飼い主さんにとってストレスになり得るから、だと思います。
前述のねこちゃんのように動物病院でリラックスできるねこちゃんばかりではないのです。

恐がりなねこちゃんにとっては、キャリーに入って、知らない人にベタベタ触られ、時には注射、爪切り、耳掃除…悪夢のようです。

 

当院では、通院時のねこちゃんのストレスを少しでも軽減すべく、様々な取り組みを行ってきました。
待合室にねこちゃん専用スペースができたことに気づかれた方もいらっしゃるかと思います。
さらにねこちゃん専用の診察室、入院やホテルのねこちゃんのケージの充実などなど…

そしてついに先日、キャットフレンドリークリニックのゴールドに認められました!

キャットフレンドリークリニックとは、英国のISFM(International Society of Feline Medicine)が定める「猫にとってよりやさしい病院」の基準を満たした病院のことです。
その中でもゴールドは一番基準が厳しく、京都府南部では当院が第1号となっています。

申請は英国の団体に、英語で行わないといけないので、院長が英語に頭を悩ませる日々もようやく終わりを告げました。

肩書だけではなく、名実ともに猫に優しい病院になれるよう、スタッフ一同日々精進いたします。

そしていつか、待合の椅子の上にねこちゃんたちが並んで座っている、なんて光景を見られたらいいなと思っています。
(いえ、安全の為に待合室ではねこちゃんは必ずキャリーに入れてあげてもらわないといけないんですけどね…)

 

WEB予約はこちら