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磯野家の心配事

コラム

ねこちゃんがお家の縁側を悠々と歩き、庭に降りて、塀や屋根の上で日向ぼっこ…。

国民的テレビアニメであるサザエさんでよく見られる光景ですね。

最近、とくに都市部では現実でこのようなねこちゃんの姿を見る機会は減ってきているのではないでしょうか。

 

ペットフード工業の平成24年に行われた調査によると、日本の飼育猫の頭数に対する主飼育場所の割合はこのようになっているそうです。

 

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近年では室内飼いのねこちゃんが大半なんですね。

この中だと磯野家のタマは“室内・室外半々”というくくりになるのでしょうか。

 

サザエさんの時代設定は諸説ありますが、だいたい1970年代の日本だそうです。

昭和の風通しの良い日本家屋ではねこちゃんの完全室内飼いは確かに難しかったことでしょう。

 

動物愛護法によると、犬の飼育は“柵で囲われた自己の保有地以外での放し飼いは禁止”されています。

これにはリードを付けずに散歩をすることも含まれており、法律違反となります。

ただ、猫の飼育に関しては“他人の迷惑になるようなことをしてはならない”とは決められていますが、飼育方法の明確な決まりはないようです。

 

 

話は変わりますが、一週間ほど前に診察させていただいた症例で、骨盤骨折のねこちゃんがいました。

お外で自由気ままな生活を送っていたところ、車にはねられてしまったそう。

自分で立ち上がったり、歩いたりするのは難しい状態でした。

あまり人に触られることに慣れていないのと骨折の痛みとで、触診されつつも一生懸命シャーシャーと牙をむきだして怒っていらっしゃいました。

 

痛いよね、ごめんね、と謝りながら撮影させていただいたレントゲン写真がこちら。

 

仙骨が剥離骨折し、ひしゃげてしまった骨盤腔。

このままではおしっこやうんちが自力で出せなくなってしまう可能性があります。

放っておくと骨はこのままの形でくっついてしまうので、事故を目撃してねこちゃんを連れてきてくださった方と相談させていただいて、手術をすることに…。

手術は当院の獣医師だけでは手が足りないので、他院からもご支援をいただき、さらに見学に来られた先生も加わって、異様な人口密度の手術室。

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手術は深夜までかかりましたが、無事プレートの設置に成功しました。

 

交通事故は外飼いでねこちゃんのお世話をするときに、必ず考えなくてはいけないリスクの一つです。

今回のねこちゃんは幸い一命をとりとめましたが、事故で命を落とすねこちゃんは数えきれないほどいます。

 

そのほかにも他の猫との接触による病気の感染やケンカからの外傷、ノミ・ダニ・その他の寄生虫の感染、毒性のある植物や化学薬品の誤食、寒さによる低体温症、暑さによる熱中症…。

外での生活の危険性は挙げるときりがありません。

ねこちゃんの寿命は室内飼いだと15年、外飼いだとなんと3-5年と言われています。

長く生きればそれで良いというわけではありませんが、あまりにも短いですよね。

 

ねこちゃんが外を自信満々に歩いている姿、びっくりするような速さで走っている姿、陽だまりでごろごろ転がっている姿、みんなで集まってなにやら集会を開いている姿…。

私も大好きで、道端でねこちゃんを見かけるとつい立ち止まって凝視してしまいます。

 

ですが大切なねこちゃんと少しでも長く一緒に健康な時間を過ごしたいと思うならば、やはり外飼いは避けたほうが良いでしょう。

 

手術が終わって猫舎の中で不機嫌そうなねこちゃん。

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 この子は幸いにも、連れてきてくださった方のお家の子にしていただけるようです。

恐らく1-2歳、まだまだ若いこの子はどんなお名前をもらえるでしょうか。

にゃーにゃーと鳴きながら不安そうな顔で今日新しいお家へと帰っていきました。

先住のねこちゃんたちと仲良くできるかしら、恩を仇で返して飼い主さんに噛みつかないかしら、と心配が尽きない石丸でした。

磯野家のタマがいつまでも元気でミカンの中で踊っていてくれますように。

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