鼻咽頭狭窄|動物病院をお探しなら、長岡京市にある乙訓どうぶつ病院へお任せください。

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鼻咽頭狭窄

耳鼻科

【病態】

鼻咽頭狭窄とは鼻の奥 (鼻腔と口腔の境界部付近)が、様々な原因で狭くなってしまい呼吸がしづらくなる病気です。
鼻咽頭狭窄は比較的稀な病気であり、犬よりも猫に多く、様々な年齢で診断されています

 

原因は生まれつき鼻咽頭が狭くなっている「先天性」と、鼻咽頭の炎症や外傷によって二次的に鼻咽頭が狭くなる「後天性」に分けられます。

 

【症状】

鼻咽頭狭窄の主な症状として以下のような症状が挙げられます。

・呼吸の時にブーブー、ズーズーといった異常な音がする
・睡眠時にいびきをかく
・口を開けている(開口呼吸)や肩で息をしているなど呼吸がしにくい様子がある
・フードを食べづらそうにしている、吐き戻すことが多い

 

鼻咽頭狭窄の症状の根本にあるのは「呼吸が上手くできない」ということです。
また、重度の鼻咽頭狭窄では呼吸困難に陥ってチアノーゼ (体内の酸素が不足し、舌や口腔内が青紫色に変色する)が見られることもあります。

 

【診断・治療】

鼻咽頭狭窄の診断はまず飼い主様に問診を行い、呼吸に異常がないか確認します。次に身体検査で、呼吸様式や肺音、呼吸音、口腔内の状態を評価します。

加えて、犬や猫の状態や身体検査の結果から、以下の追加検査を行います。

レントゲン検査鼻咽頭部付近に腫瘤などの異常なものがないか確認します
内視鏡検査:鼻から内視鏡を入れて鼻咽頭を直接評価します

内視鏡検査(術前)/内視鏡検査(術後)

CT検査 :全身麻酔が必要ですが、より詳細に鼻咽頭付近の状態を評価できます

CT検査画像

透視検査(バルーン拡張処置)の様子

 

動物病院によっては、ガラスの板を鼻付近に押し当てて、呼気時に空気が十分に通過しているかどうか確認する検査もあります。

鼻咽頭狭窄の治療は基本的に薬を飲んでも治すことはできないため、外科手術が基本となりますが、慢性鼻炎や上部気道感染が原因で鼻咽頭狭窄が起きている場合は抗生剤や抗炎症薬を服用することもあります。

外科手術では、バルーンという風船のようなものを狭窄した部分で膨らませて物理的に鼻咽頭を拡げたり、ステントという金属のチューブのようなものを設置して内側から押し拡げて狭まらないようにしたりする方法などがあります。

また、鼻咽頭にポリープなどが発生している場合は外科的に切除します。

 

【予後】

初期の鼻咽頭狭窄は直接的に命に関わる病気ではありませんが、常に正常な呼吸が妨げられるため、鼻詰まりだけでなく食欲不振や活動性の低下を起こします。さらに症状が進行すると、呼吸困難やチアノーゼを起こすこともあります。

先天性の鼻咽頭狭窄は放置していても自然に治ることはないので、手術が必要となります。

 

【まとめ】

鼻咽頭狭窄は全体的な発生は稀な疾患ですが、比較的猫に多くみられ、様々な原因で鼻咽頭部が狭くなる病気です。

普段から愛犬・愛猫の様子を注意深く観察し、呼吸に異変を感じたらすぐにかかりつけの動物病院に相談するようにしてください。

 

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