梅雨の対策してますか?
スタッフブログ
最近、急性扁桃腺炎で悩ませている山本です。
夜、喉が痛くて寝れないぐらい辛いです(-_-)
梅雨に入りじめじめした日が続き、洗濯物も乾きにくい時期ですよね。
実は、動物の耳も特にこの時期は湿気が溜まりやすくなり乾きにくくなるんですよ!
そこで、前回の小濵先生が書いたブログにも少し出てきた外耳炎について
より詳しく話していきたいと思います!
まず、はじめに犬や猫の耳の構造は下の図のようになっています。
耳の構造
耳の中は、鼓膜の手前までが外耳で奥が中耳、内耳と分かれています。
さらに、外耳は、耳介と外耳道の2つからなります。
外耳道は、入口から下方向に伸びる垂直耳道と垂直耳道からL字状に曲がる水平耳道があります。
外耳道の表面は、耳毛や皮脂腺、耳垢腺などの分泌腺からの分泌物の混合物が耳垢になります。
水平に真っ直ぐ鼓膜がある人とは、違って複雑な構造しているんですね(^^)
耳炎とは
耳に炎症が起きた状態を総じて耳炎と言いますが、炎症の及んでいる範囲によって
- 外耳炎
- 中耳炎
- 内耳炎
と呼び分けています。
外耳炎から始まり、これが悪化していくと中耳炎、内耳炎へと進行することもあります。
内耳は脳にとても近い為、内耳炎から脳炎になることも・・・。
↑外耳炎の写真
外耳炎の原因としては、細菌、真菌、耳ダニ、アレルギーによる皮膚疾患、異物の混入
耳の中に腫瘍やできものなどがあります。
症状は、耳の赤み・腫れ・臭う
粘液・クリーム状の耳だれが出る
頭をよく振る・傾ける
耳を掻く・床にこすりつけるなど
では、どのような治療をするのか?
耳が不潔な状態では、治療薬の効果が充分に得られないため
耳の洗浄液で、外耳道内の分泌物を洗い流して清潔にした後、必要に応じた耳点薬を入れて治療します。
点耳薬は、耳垢を採取して染色後に顕微鏡でどのような菌や寄生虫がいるか確認して、それに応じた薬を使います。
痒みや炎症が酷い子は、内服薬を使う場合があります。
耳の状況により、病院だけではなくお家でも続けて洗浄や点耳が必要になることもあります。
どうしても家で耳を触ることが難しい子には
1週間効く点耳薬(オスルニア)をお勧めしております!
日常のケアとしてする事は?
市販の綿棒を使って犬の耳掃除をする飼い主さんが多いですが、皮膚が人より薄くとても繊細です。
人と同じ感覚で綿棒を使うと、耳の皮膚を傷つけて炎症を起こす場合があります。
耳の奥まで綿棒を入れて耳垢を取ろうとしますが、これは逆に耳垢を押し込んでしまいます。
古い皮膚は耳垢とともに耳の外へ出てくる仕組みになっています。
耳の見える範囲でついている耳垢をコットンで優しく取ってあげる程度で大丈夫です。
日頃から、耳垢が溜まっていないかをチェックしましょう!
取ってもすぐに耳垢がたまってくるなど耳に異常があれば、動物病院へお越しください。
――――飼い主さんと動物たちのえがおのために――――
京都府長岡京市
乙訓どうぶつ病院
~乙訓地域(長岡京市、向日市、大山崎町)、大原野、淀、伏見、久御山、島本町~