犬の足裏が赤いのはアレルギー?外傷?|症状別に考えられる原因と対処法
コラム
「お散歩の後、足をしきりに舐めている」「肉球が赤く腫れている気がする」
そんな愛犬の様子に気づいても、「とりあえず少し様子を見ようかな」と思ってしまうことはありませんか?
犬の足の裏は地面に直接触れているため、ほこりや小石、アスファルトの熱など、日常的にさまざまな刺激を受けやすい場所です。その分とてもデリケートで、ちょっとしたことがきっかけで赤みや腫れといったトラブルが起こりやすい部分でもあります。
そこで今回は、愛犬の足裏が赤くなったり腫れたりする原因と、自宅でできるケアの方法、そして動物病院を受診したほうがよいタイミングについて解説します。

■目次
1.なぜ犬の足の裏が赤くなるの?
2.季節や環境による足裏トラブルにも注意
3.自宅でチェックできるポイント|日々の観察が早期発見につながる
4.自宅でできるケア|一時的な対応としてできること
5.まとめ|足裏のトラブルは早めの対処がカギ
【なぜ犬の足の裏が赤くなるの?】
犬の足の裏が赤くなったり腫れたりしているとき、その背景にはいくつかの原因が考えられます。また、症状の出方や現れ方にも違いがあるため、日々の観察の参考として知っておくと安心です。
◆外傷・やけど
ガラス片などの異物、夏の高温のアスファルト、冬の融雪剤などによって、足裏が傷ついたり刺激を受けたりすることがあります。
この場合は片足だけに起きることが多く、傷や出血、痛がる様子が見られることもあります。
◆アレルギー(環境・食物・接触性)
花粉やハウスダスト、床材、さらにはフードの成分などがアレルギーの原因となり、足裏に炎症が起きることがあります。
左右対称に赤みやかゆみが出るのが特徴で、両前足や四肢すべてに同じような症状が見られます。
◆舐めすぎ(ストレスや刺激による)
刺激を受けた部分を舐め続けることで、かえって症状が悪化してしまうことがあります。
また、ストレスを感じたときに気を紛らわせるように、無意識のうちに習慣として舐め続けてしまう場合もあります。
その結果、赤みや色素沈着を起こすこともあります。
◆細菌感染・真菌感染
特に梅雨時期など湿度の高い環境では、マラセチア(酵母菌)や細菌が繁殖しやすく、足裏の皮膚に炎症を起こすことがあります。
足がベタついたり、においが気になったりすることもあり、治っても再発しやすいのが特徴です。
【季節や環境による足裏トラブルにも注意】
犬の足の裏は、季節の変化や生活環境の影響を受けやすく、とてもデリケートな部位です。特に以下のようなトラブルのリスクが高まるため、日ごろから少し意識してあげることが大切です。
◆夏のアスファルトでのやけどに注意
夏の昼間、アスファルトは気温以上に熱くなり、人が素足で触れられないほどの高温になることもあります。
そんな熱い地面を歩くことで、犬の肉球がやけどをしてしまう恐れがあります。
夕方になっても地面の熱は残りやすいため、散歩は早朝や日没後など、涼しい時間帯を選びましょう。出かける前には、手で地面の温度を確かめるのがおすすめです。
◆冬の融雪剤が皮膚トラブルの原因になることも
雪の多い地域では、道路にまかれた融雪剤(塩化カルシウムなど)が足裏の皮膚に刺激を与え、赤みやただれ、かゆみを引き起こすことがあります。
散歩のあとはぬるま湯で足を洗い、融雪剤が残らないようにしっかり洗い流して、乾いたタオルでやさしく拭いてあげましょう。
◆梅雨や湿度の高い時期は蒸れに注意
雨が続く季節や湿度の高い日は、足裏が湿ったままになりやすく、真菌(マラセチアなど)や細菌が繁殖しやすい状態になります。
特に、指の間の毛が密な犬や長毛の犬種は蒸れやすく、赤みやかゆみが出やすくなることもあります。
散歩の後は、足裏を清潔に保ち、しっかり乾かすことを習慣にしましょう。
◆室内環境の見直しも忘れずに
室内の床材がツルツルと滑りやすい場合、踏ん張ろうとして足裏に負担がかかり、摩擦によって皮膚を傷めてしまうことがあります。また、ざらついた素材のカーペットやマットも刺激になることがあります。
滑り止めマットを敷く、足裏の毛を短く整えるなど、小さな工夫で足の負担を軽くすることができます。
日々のお散歩の時間帯やコース、室内の環境を見直すことは、足裏の健康を守るためにとても大切です。
犬用の靴や保護クリームといったアイテムを活用するのもひとつの方法です。
【自宅でチェックできるポイント|日々の観察が早期発見につながる】

足の裏のトラブルは、最初は軽い違和感だけで始まることが多く、見逃されがちです。
しかし、悪化すると歩行に支障をきたすこともあるため、日ごろからこまめに様子を見てあげることが大切です。
✅ 肉球に赤みや腫れがないか
✅ 肉球や足裏が湿ってベタついていないか
✅ 舐める、噛む、足を気にする仕草が続いていないか
✅ 片足を浮かせている、足を庇うような歩き方をしていないか
✅ 散歩やシャンプーの後に症状が悪化していないか
✅ 爪の間や指の間に赤み・ただれ・においがないか
✅ 足裏や指の間に傷や異物(小石・草など)がみられないか
✅ 足に触られるのを嫌がる様子がないか
日々の変化に気づけるよう、スマートフォンで写真や動画を撮っておくのもおすすめです。
受診時に獣医師に見せることで、より正確な診断につながることがあります。
<すぐに受診すべきケース>
以下のような症状が見られるときは、悪化を防ぐためにも、できるだけ早めに動物病院へ相談しましょう。
・出血や傷がある
・足を地面につけたがらない、または歩きたがらない
・数日経っても赤みや腫れが改善しない
・膿が出ている、または強いにおいがする
・同じような症状を繰り返している
【自宅でできるケア|一時的な対応としてできること】
足の裏の赤みや腫れが軽度で、普段どおり元気に過ごしているようであれば、ご家庭で次のようなケアを行うことで悪化を防げる場合があります。
◆散歩後はやさしく洗って、しっかり乾かす
アスファルトの熱や花粉、土、融雪剤などの刺激物が足裏に残っていると、炎症やかゆみの原因になることがあります。
ぬるま湯でやさしく洗い、指の間や爪のまわりまで丁寧にすすいだあと、清潔なタオルでしっかり水気を拭き取りましょう。
ドライヤーを使う場合は、低温・弱風に設定し、犬が嫌がらないように注意しながら乾かしてあげてください。
◆舐めすぎ対策にエリザベスカラーや犬用靴下を使う
炎症を起こしている部分を舐め続けると、皮膚がさらに刺激され、症状が悪化することがあります。
そのようなときは、エリザベスカラーや犬用の靴下を使うことで、一時的に舐めたりかじったりする行動を防ぐことができます。
ただし、長時間の装着はストレスになることもあるため、様子を見ながら無理のない範囲で使用しましょう。
◆赤みや腫れが強いときは、冷やしてクールダウン
赤みや腫れが目立つ場合には、タオルで包んだ保冷剤や、冷水で湿らせたタオルを足裏に当てて、やさしく冷やすのもひとつの方法です。
ただし、凍傷を防ぐためにも保冷剤を直接肌に当てないようにし、冷やす時間も短めにとどめましょう。
これらのケアは、あくまで一時的な応急処置です。
数日経っても症状がよくならない場合や、同じ症状を繰り返す、歩き方に違和感がある、痛がるような様子が見られる場合には、根本的な原因を見つけて適切な治療を行う必要があります。
そのようなときは、早めに動物病院にご相談ください。
【まとめ|足裏のトラブルは早めの対処がカギ】
足の裏の赤みや腫れは、比較的よく見られるトラブルのひとつですが、軽い症状だからと放っておくと、慢性化したり症状が広がったりすることもあります。
いつもと少し違う様子に気づいたときは、早めに動物病院へ相談してみることが、愛犬の健康を守る第一歩です。
毎日の小さな変化にも気を配りながら、安心して過ごせる毎日を一緒に守っていきましょう。
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