ドライアイ|動物病院をお探しなら、長岡京市にある乙訓どうぶつ病院へお任せください。

症例紹介

MENU
tel:0759583933
診療時間
9:00~12:00
13:00~15:00
16:00~19:30
受付時間
各診療終了30分前まで
休診日
土曜昼・日曜午後・祝日

ドライアイ

眼科

【病態】

犬や猫の目の不調のなかで、「ドライアイ(乾性角結膜炎)」は見逃されやすい病気のひとつです。
人でもよく知られている疾患ですが、犬や猫でも目が乾燥すると目の表面に慢性的なダメージを与えるので、早期の発見とケアが視覚の維持にとても大切です。

涙は一見ただの水分のように思われがちですが、実際には「油層」「水様成分」「ムチン(粘液)層」といった複数の成分が層状に重なり、目の表面を潤しながら異物や細菌を洗い流す重要な働きをしています。

涙の分泌量が減ったり、涙の質のバランスが崩れたりすると、目の表面(角膜や結膜)が乾燥してしまいます。これによって炎症や痛みが引き起こされ、角膜に傷がついてしまう病気が「ドライアイ」です。

 

<犬のドライアイ>
犬のドライアイの場合、特発性 (明確な原因が分からないもの)と特定の原因によって引き起こされるタイプがあります。

原因として最も多いのは 免疫介在性(自己免疫反応)とされており、本来であれば異物のみを攻撃する免疫システムが自分自身の涙腺を攻撃してしまい、涙を作る機能が低下します。

免疫介在性のドライアイはヨークシャー・テリア(テリア犬)、パグ、シーズー、プードルなど一部の犬種で多く発生します。

また、涙腺や第三眼瞼腺(まぶた裏側にある涙を補助する腺)の構造異常、神経機能の障害、薬剤の副作用、内科疾患との関連など、様々な因子が関わることもあります。

 

<猫のドライアイ>
猫ではドライアイは比較的まれな病気ですが、発症すると目に不快感や障害をもたらすため注意が必要です。さらに猫は不調を隠しやすいため、目の乾きや違和感を見た目だけで判断するのは難しいかもしれません。

猫のドライアイの原因として多く見られるのが、猫ヘルペスウイルス(FHV-1)などのウイルス感染です。このウイルスに感染すると、くしゃみや鼻水といった呼吸器症状に加えて、目の炎症が慢性化するケースがあります。

また、慢性的な結膜炎や角膜炎、特定の薬剤による副作用、さらには外傷や神経の異常が原因となる場合もあります。

 

【症状】

犬や猫のドライアイでよく見られる典型的な症状には、次のようなものがあります。

・目が赤くなる、充血する
・目ヤニや粘り気のある分泌物が増える
・まぶたを細める、頻繁に瞬きをする
・目をしょぼしょぼさせる、気にして前足でこする
・角膜に傷(潰瘍)ができやすくなる
・視力の低下や目の曇り、まぶしがる様子が見られる

これらの症状は少しずつ進行し、初期段階でははっきりとした異変が見られないこともあります。
そのため、飼い主様が「目を気にしているように感じる」「なんとなく違和感がありそう」と感じた場合は、早期の受診が大切です。

ドライアイを放置すると、角膜に血管が入り込んだり、傷あと(瘢痕)が残ってしまったりして、視力に深刻な影響を及ぼすおそれがあります。
特に角膜潰瘍を併発した場合は、痛みや目つきの変化、白濁などの症状が急速に進行する恐れがあるため、早期の診断と治療が非常に重要です。

 

【診断】

ドライアイかどうかを判断するには、動物病院で眼科検査を受ける必要があります。
主な検査には次のようなものがあります。

 

◆ 眼瞼・結膜・涙腺の観察
涙腺や結膜の腫れ、異常などをチェックします。第三眼瞼腺が飛び出している状態(チェリーアイ)が見られる場合もあります。

 

◆ シルマー検査

涙の分泌量を測定する、最も基本的な検査です。
通常、1分間に十分な量の涙が出ない場合は、ドライアイの疑いがあると判断されます。

◆ 角膜染色検査
フルオレセインという特別な染色液を用いて、角膜に傷や損傷があるかを確認します。潰瘍などが見つかることがあります。

 

◆ 追加検査
必要に応じてウイルス検査、血液検査などを行うことがあります。

これらの検査によって、「単に涙が出ていないだけか」「角膜にすでに病変が広がっているか」などを総合的に判断します。

 

【治療】

犬と猫のドライアイの治療は、目の潤いを補い、炎症や感染を抑えることを目的に行われます。

 

<点眼薬>
最も使用されるのが、涙の代わりとなるヒアルロン酸配合の点眼薬で、角膜の乾燥を防ぎながら眼球を保護する役割を果たします。角膜に傷がある場合や細菌感染が疑われる場合には、抗生剤の点眼薬や内服薬を併用します。

 

<エリザベスカラー>
強い痛みや不快感から目をこすってしまうとさらに症状が悪化するため、エリザベスカラーの装着を必要とするケースもあります。

 

<ホットパック>
ホットパックで目の周囲を温めて、目から鼻に涙が流れる鼻涙管の流れを促進し、涙腺の機能回復をサポートするケアも有効とされています。

 

ドライアイは慢性的に経過することが多いので、日々のケアで症状の進行を防ぎ、愛犬・愛猫の目の健康を守っていきたいものですね。

 

【予後】

ドライアイは命に関わる病気ではありませんが、目に強い不快感や痛みを伴い生活の質 (QOL)に影響するため、なるべく速やかに治療できると良いでしょう。

ドライアイは慢性疾患で完治が難しいのも事実です。しかし適切な治療を早期に始めれば、角膜の傷害を防ぎ、快適な眼表面・視機能を長く保てる場合があります。

治療反応は個体差が大きく、数週間ほどで改善が見られることもあれば、中には数か月以上かかることもあります。根気強い治療の継続が何よりも大切です。
一方で、無治療で放置した場合は、角膜への血管侵入、色素沈着、潰瘍の悪化、瘢痕化、さらには視力低下・失明に至るケースもあります。

愛犬や愛猫の目に違和感があるときは、些細なことでもお気軽に当院までご相談ください。状態をしっかり確認し、その子に合ったケアをご案内いたします。

 

■呼吸器に関連する記事はこちらから

WEB予約はこちら