内歯瘻|動物病院をお探しなら、長岡京市にある乙訓どうぶつ病院へお任せください。

症例紹介

MENU
tel:0759583933
診療時間
9:00~12:00
13:00~15:00
16:00~19:30
受付時間
各診療終了30分前まで
休診日
土曜昼・日曜午後・祝日

内歯瘻

歯科

【病態】

内歯瘻(ないしろう)とは、歯の根元の周囲で炎症や感染が起こり、溜まった膿の出口が歯茎など口の中に作られてしまった状態を指します。
膿などが通る細い道を「瘻管(ろうかん)」、歯茎などにできる出口を「瘻孔(ろうこう)」と呼びます。

内歯瘻の主な原因には、進行した歯周病や歯の破折、外傷による歯髄(歯の神経)の損傷などが挙げられます。

歯周病が進行すると、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」が深くなり、細菌が歯の根に沿って奥へ広がりやすくなります。

また、歯が折れて内部の歯髄が露出すると、そこから細菌が入り込み、歯の根の周囲に炎症や感染が引き起こされます。歯が折れていなくても、強い衝撃などによって歯髄が傷つき、壊死したのちに、歯の根の先で炎症や感染が生じるケースもあります。

これらの背景から歯の根の周囲に炎症や感染が広がり、歯茎に小さな穴やできものができてしまうのです。

▼歯周病についてはこちらで解説しています

▼歯の破折についてはこちらで解説しています

▼外歯瘻についてはこちらで解説しています

 

【症状】

内歯瘻では、愛犬・愛猫に次のような変化が見られることがあります。

・歯茎に小さな穴や赤いできもの、盛り上がりがある
・歯茎から白色や黄色の膿が出る(排膿)
・血の混じった液体が出る
・口臭が強くなる
・歯茎が赤い、腫れている、出血する
・歯が欠けている、変色している、ぐらついている
・硬いフードを避ける
・片側だけで噛む
・食べ物を口からこぼす
・よだれが増える
・口元を前足で気にする

瘻管から膿が排出されると、内部の圧力が下がり、腫れや痛みが一時的に軽くなることがあります。
しかし、これは感染源となっている歯が治ったわけではありません。「歯茎の穴が閉じたり開いたりする」「膿が一度は止まった後に再び出る」といった経過を繰り返す場合もあります。

また、次のような症状を伴う場合は、早めの受診をおすすめします。

・歯茎から膿が出ている
・出血が続いている
・顔が大きく腫れている
・食べづらそうにしている、ほとんど食べられない
・強い痛みが疑われる
・元気がない

内歯瘻は、痛みや食べづらさによって愛犬・愛猫の生活の質を下げるだけでなく、感染を周囲へ広げてしまう恐れもあります。症状に気づいたら、悪化する前に早めの受診をおすすめします。

▼犬の口臭についてはこちらで解説しています

 

【診断】

内歯瘻の診断では、瘻孔の有無だけでなく、感染源となっている歯と病変の広がりを調べます。

1.問診
口臭や食べ方の変化、歯が折れたことがないか、症状がいつからあったか、膿が出たり止まったりを繰り返していないかなどを確認します。

2.視診・口腔内検査
犬や猫が起きている状態では、無理のない範囲で歯茎の腫れや瘻孔の位置、歯石、歯の欠けやぐらつきなどを確認します。必要に応じて全身麻酔をかけ、歯周ポケットの深さや歯を支える組織の状態まで詳しく調べます。

3.歯科レントゲン検査
歯の根や、それを支える顎の骨は歯茎の下にあるため、見た目だけでは十分に確認できません。歯科レントゲン検査で、歯の根の周囲の骨が失われていないか、根の先に炎症を疑う変化がないか、歯の破折や歯根の異常がないかを確認します。

見えている瘻孔のすぐ近くにある歯が、必ずしも原因とは限りません。口腔内検査や歯科レントゲン検査を組み合わせることで、原因となる歯を特定し、歯を残せるか、抜歯が必要かを判断していきます。

 

【治療】

内歯瘻の治療では、膿が出ている部分だけを処置するのではなく、感染の元となっている原因に適切にアプローチすることが重要です。

歯周病の処置・口腔内のクリーニング:歯や歯茎に付着した歯垢・歯石を除去し、お口の中の環境を整えます。

お薬による治療:痛みの程度に応じて鎮痛薬を使用し、感染が周囲へ広がっている場合などには抗菌薬を併用することがあります。

進行した歯周病によって歯を支える組織が大きく失われている場合や、歯髄から歯の根の周囲まで感染が広がっている場合には、原因となる歯そのものへの処置が必要です。
こうしたケースでは、感染源を取り除くために抜歯が選択されることも少なくありません。

 

<内歯瘻における抜歯>
抜歯は全身麻酔下で行い、歯科レントゲン検査や口腔内検査にて歯や歯の根、周囲の骨の状態を確認しながら処置を進めます。

原因歯を抜いたあとは、状態に応じて感染組織の洗浄や掻爬(そうは:かき出すこと)、抜歯部位の縫合などを行います。
また、歯の根が残っていないか、周囲に異常がないかを歯科レントゲンで確認します。

抜歯は、犬や猫の負担をできるだけ減らし、感染や痛みの改善を目指す手段です。しかし、歯の状態によっては、歯内治療により歯を保存できるケースもあります。

 

【予後】

原因歯と感染した組織を適切に治療できれば、瘻管が閉じ、口臭や食べにくさの改善が期待できることがあります。

ただし、歯周病が複数の歯で進行している場合や、歯根・顎の骨まで病変が広がっている場合は、追加の処置や継続的な経過観察が必要です。
治療後は、腫れ、出血、排膿、食欲の変化がないかを確認し、指示された時期に再診しましょう。

 

<予防と口腔ケアの重要性>
内歯瘻を予防するには、まず原因となる歯周病や歯の破折・外傷をできるだけ起こさないことです。また、早い段階で口腔トラブルに気づいて適切に対処できれば、内歯瘻を未然に防ぐことにつながります。

例えば、日頃から次のような対策ができます。

歯周病への対策: 歯ブラシを使った毎日のブラッシングが基本です。歯と歯茎の境目を意識して磨き、歯垢がたまりにくい状態を保ちます。

歯の破折・外傷への対策: 硬い骨や角など、歯に強い負担がかかるものは避けましょう。また、衝突や落下による外傷を防ぐため、遊び方や生活環境を見直してみてください。

ご自宅でのケアだけでは気づきにくい歯周病や歯の異常もあるため、定期的に動物病院で口腔内のチェックを受けることをおすすめします。こうしたデンタルケアは再発防止にもつながります。

乙訓どうぶつ病院では、歯科疾患の治療だけでなく予防歯科にも力を入れ、愛犬・愛猫のお口の健康をサポートしています。歯磨きの方法や、その子に合ったデンタルケアについても、お気軽にご相談ください。

▼当院の歯科症例についてはこちらでご紹介しています
症例紹介|歯科

▼当院の手術・麻酔についてはこちらでご案内しています

▼当院のこだわりについてはこちらでご案内しています

WEB予約はこちら