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実は怖い犬の鼻血の原因|すぐに動物病院を受診すべき症状とは?

コラム

愛犬が鼻血を出しているのを見つけたら、とても驚いて不安になることと思います。元気に遊んでいたはずの愛犬が突然鼻から血を流しているのを見ると、「大きな病気のサインかもしれない」と心配するのも無理はありません。

犬の鼻血の原因にはいくつかの種類があり、必ずしも深刻な病気を示すわけではないこともありますが、中には早めの治療や対処が必要になるケースもあります。
そのため、鼻血が出た際には愛犬の様子をしっかり観察し、適切に対応することが大切です。

今回は、犬の鼻血が起こる原因やその対処法、そしてどのような場合に病院で診てもらうべきかについて解説します。

■目次
1.鼻血が出る一般的な原因
2.鼻血の程度と緊急度の見極め方
3.自宅でできる犬の鼻血の応急処置
4.注意が必要な症状と動物病院への相談タイミング
5.動物病院での診断と治療
6.まとめ

 

【鼻血が出る一般的な原因】

犬が鼻血を出す理由はいくつかあります。ここでは、よく見られる原因をわかりやすくご紹介します。

・外傷(引っかき傷やぶつけた場合)
犬が遊んでいる途中でどこかにぶつかったり、引っかかれたりすると、鼻に傷ができて出血することがあります。特に活発な犬や外でよく遊ぶ犬に多いケースです。
外傷による鼻血は軽度であることが多く、出血が少量であれば大きな問題にはならないことがほとんどですが、出血が止まらない場合は獣医師に相談するのが安心です。

 

・異物(草や小さなものの吸引)
散歩中や庭で遊んでいるときに、草や小さな異物が鼻の中に入ってしまうことがあります。犬は好奇心旺盛なので、鼻を使っていろいろなものを探りますが、その結果、異物が鼻に詰まり、鼻血を引き起こすこともあります。
異物が取れない場合は炎症や感染症を引き起こす可能性があるため、動物病院での処置が必要になることもあります。

 

・感染症(細菌、ウイルス、真菌)
細菌やウイルス、真菌による感染が原因で鼻血が出ることもあります。感染症が鼻の中で炎症を引き起こし、出血につながることがあります。
特に呼吸器系の感染症が進行すると、鼻血に加えて咳やくしゃみ、元気がなくなるといった症状も現れることがよくあります。

 

・アレルギー
花粉やハウスダスト、特定の食品などに対するアレルギー反応も、稀にですが鼻血の原因となることがあります。アレルギーの場合、鼻血以外に目の充血やくしゃみ、鼻水といった症状も見られることが多いです。
アレルギーが疑われる場合は、環境を整えることと適切な治療を行うことで、症状の改善が期待できます。

 

・血液凝固障害
血液がうまく固まらない病気、いわゆる血液凝固障害も鼻血の原因になります。このような障害を持つ犬は、軽い刺激でも出血しやすくなることがあります。他の部位でも出血が見られることがあり、早めの診断と治療が必要です。

 

・鼻腔内腫瘤状病変(良性腫瘍、悪性腫瘍、ポリープなど)
鼻の中にできる腫瘍やポリープは、良性のものから悪性のものまでさまざまです。鼻血が長く続く、あるいは頻繁に出る場合は鼻の中に腫瘍がある可能性があります。
特に悪性の腫瘍は進行が早く、周囲の組織にも影響を与えることがあるため、早期発見と治療がとても重要です。

鼻腔内腫瘤状病変についてはこちらで解説しています

 

・その他の全身疾患
鼻血は鼻だけの問題ではなく、全身の疾患の一部として現れることもあります。例えば、腎臓病や肝臓病、血液の病気が進行すると、血液の循環や凝固に影響を与えて鼻血が出ることがあります。
このような全身的な問題は他の症状も伴うため、総合的な診断が必要です。

 

【鼻血の程度と緊急度の見極め方】

犬の鼻血は出血の量や続く時間によって、緊急性が異なります。ここでは、緊急度をどう判断すればよいかについて解説します。

<軽度の鼻血(数滴程度)>

軽い鼻血は、例えば遊んでいるときにぶつけたり、軽いアレルギー反応が出たりすることが原因でよく起こります。
このような場合は出血が少量であり、すぐに止まることがほとんどですので、あまり心配する必要はありません。

 

<重度の鼻血(止まらない出血)>

鼻血が大量に出る、または出血がなかなか止まらない場合は、緊急性が高い可能性があります。
特に頻繁に鼻血が出る場合や、元気がない、食欲が落ちている、咳をしているといった他の症状が一緒に見られる場合は、鼻の中の腫瘍や全身性の病気が隠れているかもしれません。既に進行している可能性もあるため、すぐに動物病院を受診しましょう。

 

<他の症状との関連性>

鼻血に加えて、普段とは違う行動や体調の変化が見られる場合は、全身的な健康問題が原因かもしれません。
元気がない、呼吸が苦しそう、食欲がないといった症状がある場合は、早急に動物病院を受診するようにしましょう。

 

【自宅でできる犬の鼻血の応急処置】

愛犬が鼻血を出してしまった場合、まずは慌てずに冷静に対応することが大切です。軽度の鼻血に対して飼い主様が自宅でできる応急処置の方法をいくつかご紹介します。

1.犬を落ち着かせる
犬が興奮してしまうと血流が増え、鼻血が止まりにくくなります。まずは、静かな環境を整え、優しく撫でながら犬を落ち着かせましょう。飼い主様が冷静でいることが、愛犬を安心させる大切なポイントです。

2.冷たいタオルで冷やす
冷たいタオルや保冷剤を薄い布で包み、犬の鼻や頭の周辺に軽く当てて冷やすことで血管が収縮し、出血が抑えられることがあります。
ただし、冷やしすぎないように注意し、直接氷を肌に当てないようにしましょう。

3.鼻の軽い圧迫
鼻血が出ている鼻を軽く圧迫して出血を止める方法もあります。犬の鼻を優しく指で押さえ、数分間そのままにして血が止まるのを待ちましょう。ただし、強く押しすぎないようにし、愛犬が嫌がる場合は無理をしないでください。

 

<してはいけないこと>

鼻血を止めるために市販薬の使用や、自己判断で薬を与えるのは絶対に避けてください。また、鼻にティッシュやガーゼを詰めるのも危険です。
これらの行為は、鼻の中をさらに傷つけてしまう可能性があります。

 

【注意が必要な症状と動物病院への相談タイミング】

愛犬の鼻血が軽度であればあまり心配しなくてよいこともありますが、以下の症状が見られる場合は、すぐに動物病院へ相談しましょう。

・繰り返し鼻血が出る
鼻血が頻繁に繰り返される場合は、何らかの異常が隠れている可能性があります。

・片方の鼻だけから出血が続く
片方の鼻の穴から血が出続ける場合、鼻の中に異物が入っている、もしくは腫瘍ができている可能性があります。

・くしゃみや鼻水、鼻づまりなどが同時に見られる
鼻血に加えて、くしゃみや鼻水、鼻づまりが見られる場合、感染症やアレルギーが原因の可能性があります。

・顔の腫れや変形が見られる
顔や鼻の周辺に腫れや変形が見られる場合は、鼻の中に腫瘍ができている可能性が考えられます。

・食欲不振や元気がない
鼻血に加えて食欲不振や元気がないといった全身の症状が見られた場合、全身的な病気が関係している可能性があります。

 

【動物病院での診断と治療】

<診断>

動物病院では、まず獣医師が愛犬を視診し、飼い主様に詳しい症状や経過について問診を行います。その後、次のような検査を行うことが一般的です。

・血液検査
血液検査では、感染症や炎症、貧血、血液が固まりにくくなる病気(血液凝固障害)がないかを調べます。

・画像診断(レントゲン、エコー検査)
レントゲン検査を用いて、鼻の中に異物や腫れ、腫瘍がないかを確認します。
もし鼻の中に腫瘍が見つかった場合、その腫瘍が他の臓器(肝臓や脾臓など)に転移していないかを調べるために、エコー検査も行うことがあります。
特に腫瘍が疑われる際には、これらの検査が非常に重要です。

 

<治療法>

診断結果に応じて、以下のような治療法が考えられます。

薬物療法:感染症や炎症が原因の場合は、抗生物質や抗炎症薬が処方されます。

手術:腫瘍や異物が原因であれば、外科手術で取り除く必要があります。

長期管理:血液凝固障害や慢性的な疾患がある場合は、定期的な治療や検査が必要となります。

 

【まとめ】

犬の鼻血は、一時的な外傷から深刻な病気まで、さまざまな原因が考えられます。
軽度の鼻血であっても、飼い主様が日頃から愛犬の体調をよく観察し、異常がないか注意することが大切です。
特に、鼻血が繰り返し起こる場合や他の症状が伴う場合は、早めに動物病院で診察を受けることで、病気の早期発見や治療につながります。

愛犬の健康を守るためにも、定期的な健康診断を心がけ、少しでも不安な症状があれば、すぐに当院にご相談ください。

 

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