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犬が触られるのを嫌がるときは痛みのサイン?|考えられる原因と受診の目安

コラム

いつもは人懐っこくて甘えん坊な愛犬が、急に触られるのを嫌がったり、軽く触れただけで「キャン!」と鳴いたりしてしまうようになったら、飼い主様にとってはとても心配ですよね。

「たまたま機嫌が悪かったのかな」「年齢のせいかもしれないな」と、少し様子を見たくなるお気持ちもあるかもしれません。
けれど、こうした行動の変化は、もしかすると体のどこかに“痛み”を抱えているサインかもしれません。

犬は私たちのように言葉で痛みを訴えることができないため、日々のちょっとした仕草や反応の変化を、飼い主様がしっかりと見つけてあげることがとても大切です。

そこで今回は、「触られると嫌がる・痛がる」場合に考えられる原因や、すぐに動物病院を受診したほうがよい症状、そして病院でどのような検査が行われるのかについて解説します。

■目次
1.痛みのサインと行動の変化
2.痛みの原因は?見た目だけではわからないことも
3.すぐに動物病院を受診すべき症状
4.動物病院で行う検査と診断の流れ
5.まとめ

 

【痛みのサインと行動の変化】

犬は本能的に「弱っている姿を見せない」傾向があります。そのため、はっきりと痛みを訴えるような行動を見せたときには、すでにかなり強い不快感や体調の変化が起きていることが多いのです。

普段の生活の中で以下のような行動の変化に気づいた場合は、愛犬がどこかに痛みを感じているサインかもしれません。

・触れられるのを嫌がる、逃げるような仕草をする

・触れたときに鳴く、唸る、または噛もうとする

・元気がなく、横になってばかりいる

・歩き方がいつもと違う、足を引きずっている

・特定の姿勢をとらない(例:伏せをしない、座るのを避ける)

・抱っこを嫌がる

・突然、怒りっぽくなった

こうした変化が見られると、「性格が変わったのかな?」と感じるかもしれませんが、実際には「どこかが痛くてつらい」と感じている可能性が高いです。

 

【痛みの原因は?見た目だけではわからないことも】

愛犬が触られるのを嫌がるとき、その原因は見た目だけでは判断できないことが多くあります。
皮膚のトラブルはもちろん、関節や筋肉の痛み、さらには内臓の病気が関係していることもあるため、さまざまな可能性を考える必要があります。

皮膚の問題|見た目や触ったときの違和感に注意

かゆみや炎症、腫れ、傷、できものなどの皮膚トラブルがあると、犬はその部分触られるのを嫌がるようになります。
ただし、毛に覆われていて気づきにくいこともあるため、日々のスキンシップの中で以下のような点をチェックしてみてください。

・赤みや脱毛がある

・皮膚がジュクジュクしている

・湿疹やかさぶたができている

原因としては、ノミやダニ、アレルギー、皮膚炎、膿皮症、腫瘍などが考えられます。
早い段階で気づいて対処できれば、治りも早く、愛犬の負担を減らすことができます。

 

筋肉や関節の痛み|動きの変化を見逃さないで

関節炎や靱帯損傷、椎間板ヘルニアなど、筋肉や関節の不調も痛みの大きな原因です。
以下のような行動が見られたら、体のどこかに負担がかかっている可能性があります。

・歩き方がぎこちない

・階段を避けるようになった

・ジャンプをしなくなった

・抱っこされるのを嫌がる

特にシニア期の犬では、加齢に伴う関節の変形や痛みがよく見られますが、若い犬でも急な動きや思わぬケガが原因で痛みを感じることがあります。

 

内臓疾患による痛み|見逃されがちなサイン

一見、外見上は問題がなさそうに見えても、触れられることを極端に嫌がる場合は、内臓の病気が関係していることもあります。
特に、お腹まわり触ったときに嫌がる場合は注意が必要です。
考えられる病気には、以下のようなものがあります。

・膵炎

・胃腸炎

・腎臓疾患

・膀胱炎

・子宮の病気 など

内臓の病気は、外からは見えにくく気づきにくいため、少しでも「いつもと違う」と感じたときは、様子を見すぎず、早めに獣医師に相談することが大切です。

▼急性胃腸炎についてはこちら

▼細菌性膀胱炎についてはこちら

 

【すぐに動物病院を受診すべき症状】

愛犬の様子がいつもと違うとき、どの程度で病院に行くべきか迷うこともあるかと思います。
ですが、以下のような症状が見られる場合は、迷わず早急に動物病院を受診してください。

・触れたときに悲鳴を上げる

・動かすと痛がり、自分で歩こうとしない

・立ち上がることができず、寝たきりになってしまった

・ごはんやお水をまったく口にしない

・嘔吐や下痢をしている

・呼吸が浅く速い、苦しそうな様子がある

・お腹が硬く、パンパンに張っているように見える

・抱き上げようとすると強く嫌がる、暴れる

・明らかに元気がなく、ぐったりしている状態が続いている

これらのサインは、命に関わる疾患が進行している可能性もあります。
決して自己判断せず、できるだけ早く病院で診察を受けましょう。

 

【動物病院で行う検査と診断の流れ】

動物病院では、まず初めに飼い主様から詳しくお話を伺うことから始まります。
「いつから症状が見られるか」「何か思い当たるきっかけがあったか」「日常生活で変わったことはないか」など、些細なことでも診断の大切なヒントになります。

そのうえで、症状や状態に応じて、以下のような検査を組み合わせながら痛みの原因を探っていきます。

身体検査(視診・触診・歩行チェック)
 体の動きや反応、姿勢、触れたときの様子などを丁寧に確認します。

血液検査
 炎症の有無や内臓の働きに異常がないかを調べます。

レントゲン検査
 骨折、関節炎、内臓の位置や形の異常などを確認できます。

超音波検査(エコー)
 特に腹部の臓器を詳しく調べるために使われます。痛みの原因が内臓にある場合にも有効です。

CT・MRI検査(必要に応じて)
 神経や筋肉、関節、椎間板の異常など、より詳しい検査が必要な場合に実施されます。

こうした検査によって原因が明らかになれば、症状の進行を防いだり、早期に治療を始めたりすることで、改善が期待できるケースも少なくありません。

そして何より、飼い主様が「なんだかいつもと違う」と気づいたことが、診断への第一歩になります。ちょっとした違和感でも、遠慮せず獣医師に伝えていただくことがとても大切です。

 

【まとめ】

愛犬が触られるのを嫌がるとき、それは「やめて!」という反応ではなく、「痛いよ」「つらいよ」という、体からの大切なメッセージです。
その原因は、皮膚のトラブルや関節の痛み、さらには内臓の病気まで、実にさまざまです。

ただ、どのような原因であっても共通して言えるのは、できるだけ早く気づいてあげることが何より大切だということです。犬は言葉で伝えることができない分、飼い主様の日々の観察や気づきが、健康を守る大きなカギとなります。

「ちょっと様子がおかしいな」「いつもと何か違う気がする」そんな小さな違和感を感じたときは、無理に我慢させず、ぜひお早めにご相談ください。

 

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